人は愛するに足り、真心は信ずるに足る
12月から、中村先生の本を3冊読みました。
「ペシャワールにて」
「ほんとうのアフガニスタン」
「人は愛するに足り、真心は信ずるに足る」
全部、図書館です。
下の記事の「天、共に在り」は結局買いましたが、半分ほど読んだところで
予約していた本が貸し出しOKになったので、そちらを先に読みました。
「人は愛するに足り」は澤地久枝さんとの対談です。
澤地さんって、結構ズケズケと聞いてくるんですね。
先生のプライベートなことまで、必要なのかと思いながら読みました。
アフガニスタンって、砂漠ばかりで貧しい国と思っていましたが、
そうではないんですね。大体、世界四大文明発祥の土地だし。
少なくとも、ソ連侵攻までは、農業や遊牧で、自給自足していた国だった。
それから、内戦・大干ばつ・アメリカの爆撃とアフガンにとっては、最悪の状態に。
遠い国の話と思っていましたが、日本だって災害の多い国。
温暖化が進めば、世界中、どこがアフガンになっても不思議ではない。
中村先生も、はじめはハンセン病の医者として行ったが、いろいろな病人がやってくる。
水さえあれば命が助かることが多い、ということで、
井戸を掘り、灌漑工事を始めた。
クリスチャンの先生が、イスラム教の国で40年近くも心血を注げたのかと思っていましたが、
宗教の違いは大した問題ではない。本当に必要なものを求めていたら、こうなったという感じなんでしょうか。
大体、国という感覚が日本やアメリカと大いに違う。
日本でいえば、戦国時代のような感じかな。
(3冊も読んだけれど、実感が今一つ)
アメリカやヨーロッパが、「こちらの方が正しい」と押し付けても
数多い部族に浸透するわけはない。
ここら辺は、文明国の驕りのようなものを感じました。
アメリカの大統領も、ブッシュ・オバマと変わりましたが
トランプになって、ますます悪い方に。
今も、イランと一触即発ですものね。
ただ、一人で出来ることは、限られている。
日本政府を批判するのではなく、もっとうまくやれば、資金面でも、もっと楽できたんじゃないかな。
良くも悪くも、九州男子だと思いました。
彼方に行かれた先生、
今でも「人は愛するに足り、真心は信ずるに足る」と思っていらっしゃるのでしょうか。
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