桜華に舞え
昨日観劇。斉藤先生が「桐野利秋と北翔さんがオーバーラップした」と書いてあるそのままでした。
私が感じている桐野利秋は、昔見た「田原坂」というテレビドラマに影響されてると思うのですが、西郷隆盛を慕い、心髄し最後までついていったぼっけもん。この桐野利秋を北翔さんは全身全霊で演じていたと思います。
紅さん演じる伊波隼太郎との関係は、「翔ぶが如く」の西郷隆盛と大久保利通にも通じていますし、「田原坂」での西郷従道と大山巌の会話「わしらはもう鹿児島には帰れん、ないごて帰れようか」を思い出しながら、辛い男の生き様を感じました。
城山での最後の夜、隼太郎が花火を打ち上げ、「見よ、勇者は帰りぬ」を流すところは、ベタな場面とは思いながらも涙出てくるし、美城さんの西郷隆盛の死の場面や隼太郎の腕の中で息絶える利秋の場面では涙、涙で…。
美城さんがよかった。西郷隆盛は負けを覚悟しても、維新の矛盾を一人で抱えて西南戦争を起こしたと思っているのです。客席を通る場面、あれは敗走の場面で悲しい場面ですが、その時もニコニコ顔で、西郷さんそのものでした。
宝塚のことを何も知らないで入った北翔さんを、最初に面倒みたのが美城さんだそうです。西郷さんと桐野利秋で宝塚人生終わるのはお二人にとっても幸せなことだと思います。
風ちゃんとの絡みが微妙なんですよね。会津藩士の娘で親の仇である桐野を記憶喪失で慕ってしまう。「記憶喪失?無理っぽい」と思ってしまうから、その後も感情移入できなくて、そのままお芝居終わったみたいな。
真琴ちゃん演じる会津藩士は佐川官兵衛を感じ、筋の通った男だと思いました。愛奈姫(真彩希帆)って照姫をモチーフにしてるのかな。そのお姫様が娼婦になるなんて、これはありえませんから。こういうしらける場面も含めて、この作品は○をつけたいと思います。
ショーはノスタルジックと言ったらいいのかレトロと言ったらいいのか、北翔さんに合ったショーだと思いました。あの歌声、ダンスもう宝塚では見られない。悲しいです。
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