東宝版エリザベート
昨日「東宝版エリザベート」を観てきました。コープの貸切公演、宝塚は当たったことないんだけれど、昨日は2階の1列目という良席だったので。2週間に3度の観劇って、私にとっては大仕事です。
昔、父の勤務先が、帝劇の上だったので(バレバレだけど)東宝からチケットをいただいて、時々観劇していたのですが、昨日入ってみて、全然記憶がないんですよね。子供の頃のことじゃなく、もう成人だったはずなんですが。宝塚のチケットみたいに別の劇場のチケットだったのかも。帝劇というだけあって中もゴージャスでした。
昨日の配役、エリザベート花總まり トート城田優 ルキーニ山崎育三郎 フランツ田代万里生 ルドルフ京本大我 ゾフィ剣幸でしたが、京本君が体調不良のため、2幕から古川雄大に急きょ変わりました。隣の席の人が「京本君見にきたのに、墓からよみがえったところしか見られなかった」と嘆いていらっしゃいました。その方から、京本正樹の息子だとか、ジャニーズJrだとかいろいろ教えてもらいました。古川君はファンイベントの途中で駆け付けたそうです。
宝塚版と全然違うのですね。私は宝塚を観てからの観劇だったので、許容範囲でしたが、初めてだったら「エリザベート」そのものに拒絶反応だったかも。舞台セットからして重くて暗い。それこそ、不幸で覆われているような。宝塚はシシィを愛したトートという感じでしたが、東宝版は憑りついたトートという感じ。そのトートの意のままにだんだん不幸に覆われていくパプスブルグ家。
宝塚にはできない性的描写もOKという感じで、シシィのお父さんは堂々と家庭教師と浮気してるし、結婚式の翌朝、ゾフィがやってきてシーツをめくり、男女の営みがなかったことを証明する場面、フランツの浮気相手の娼婦、マデレーネが性病もちでそれを移されたエリザベート、などびっくりするような場面もあり。
お花さん、綺麗。蘭ちゃんと並んだショットを見てもとても10歳以上年が離れているとは見えません。城田さんは体はエロいけれど、心は繊細なトートという感じ。ルキーニは「キッチュ」の場面で客席降りをしながら、とても楽しそうでした。
宝塚にはショーがありますが、それがない分、ゾフィーの死の場面や亡くなったパパと話す場面など入っていました。宝塚ってショーがあって、お芝居がある程度リセットされるんですね。先日の「1789」では悪役だった美弥さんが笑顔で銀橋を渡るので「さっきまで悪い人だったのに」という感じだったけれど、昨日はそれがなかった部分「死に憑りつかれたら、どんな人間も逃れるすべはないんだな」と重い気持ちになりました。でも、2度と観たくないと思ったわけではないです。実力者そろいの「エリザベート」また観てみたい。来年の「1789」も観に行こうかな。
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