ハリーの災難
’55年制作のピッチコック作品。とてもおもしろい映画でした。バーモントの田舎町、とてもきれいな紅葉で始まり、この町でどんなサスペンスが、と思うといきなり死体(これがハリー)
見つけた町の人たちの反応がおもしろい。「ここに死体がある、どうしよう」と隠すことばかりで、あわてるでもなく、ヒステリックでもなく。殺したと思いこんでる人が次々現れ、その度に死体を埋めたり、掘り起こしたり。
最後は掘り起こされて妻(シャーリー・マクレーン)の家に運ばれて、泥を落とすために、裸にされてお風呂に入れられ、死体になったハリーにとっては災難そのもので、といった話なんだけれど。
死をブラック・ジョークにしてしまうきわどさを、ヒッチコックはさすがの手法でほのぼの感をかもしだしています。町の風景、音楽がなんともぴったりで。ハラハラドキドキのヒッチコックもいいけれど、こういうコメディ物も波長が合えば楽しいものです。
この前に見た「逃走迷路」。これはずいぶん前に見て、話もすっかり忘れていたのですが、パーティの場面で周りに人はいっぱいいるのに味方は誰もいない、脱出不可能、この場面の孤独さ、怖さをトラウマ的に思い出しました。
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